楽天カード

楽天カード(出典: Rakuten Card Co., Ltd.)

「楽天カードマン」

このフレーズですぐにイメージできるのが、楽天カードです。

数あるクレジットカードの中でも特に知名度が高く、利用者も多いと言われているカード。

そんな楽天カードを発行するのが、楽天カード株式会社です。

実はこの楽天カード株式会社、これまでにさまざまな遍歴を経て今に至っています。

なかなか知られていない楽天カード株式会社について、詳しく見てみましょう。


楽天カード株式会社の特徴・概説

楽天カード株式会社は、その名の通り「楽天カード」というクレジットカードを発行する貸金業・クレジットカード会社。

楽天グループの傘下にある連結子会社のひとつとして知られています。

●楽天の連結子会社一例
・楽天モバイル株式会社
・楽天銀行株式会社
・楽天証券株式会社
・楽天ペイメント株式会社(楽天Edyやウォレットなど)

クレジットカードといえば銀行系のものが多く利用されているイメージがありますが、楽天カードはもっと気軽に利用できるイメージが定着したこともあり、ユーザーが急増しています。

従来のクレジットカードは正社員のように、定期的な収入を得ている方が持つものというイメージが強く、専業主婦や派遣社員の方はカードを保有できないこともありました。

しかし、楽天カードは審査におけるハードルが比較的低く、高校生を除く18歳以上であればだれでも申し込みが可能に。

主婦の方はもちろん、パート・アルバイトの方でも申し込めるということもあり、人気のクレジットカードとなっています。

これまでの沿革

楽天カードが現在のかたちになるまでには、いくつかの遍歴がありました。

どのような経緯を経て「楽天カード株式会社」として成り立っていったのかを見てみましょう。

2001年創立・あおぞらカード

楽天カード株式会社のスタートは、2001年12月6日に創立された会社から。

その当時は「あおぞらカード」という名前で、あおぞら銀行・オリックス・オリックスクレジットの3社が共同で設立していました。

事業としては銀行系消費者金融で、「MY ONE(マイワン)」というカードローン事業を展開しており、まだ楽天は直接関わっていませんでした。

2004年9月16日・楽天クレジット

楽天は2004年9月16日、株式会社あおぞらカードの全株式を74億円で譲り受け、楽天としての実質的な経営を開始しました。(※1)

楽天は2003年12月より、一般消費者向けの無担保ローン事業(パーソナルファイナンス事業)を行っており、より深くこの分野へ参入すべくあおぞらカードの株式取得に乗り出したという経緯があります。

インターネットを通じた借り入れ申し込みのニーズが高くなっていたことに加え、買い物や旅行による借り入れを目的としたユーザーの増加を受け、それまで楽天が行っていた「楽天市場」や「楽天トラベル」との相性を考慮した株式取得でした。

2011年8月1日・楽天カード

2011年8月1日、楽天クレジット株式会社は、社名を現在の「楽天カード株式会社」へと変更しました。(※2)

ここに至るまでの経緯ですが、まず楽天グループの「楽天KC(旧:国内信販)」によって一部事業と資産が売却され、KCカード株式会社へと商号変更が行われました。

●楽天KCの経緯
1963年・設立
1978年~2005年・国内信販株式会社
2005年~2011年・楽天KC株式会社
2011年~2015年・KCカード株式会社

その後、楽天クレジットがクレジットカード事業を吸収することになった後、楽天カード株式会社へとさらに社名変更を行いました。

つまり、KCカード株式会社が行っていた楽天カード事業を、楽天カード株式会社(旧:楽天クレジット株式会社)が引き継いだということです。

楽天カード株式会社はクレジットカード事業だけでなく、国内信販株式会社時代に行っていたタクシーチケット事業、楽天銀行スーパーローンの信用保証なども行っています。

市場規模・会員数、気になるデータについて

企業としては10年以上の歴史がある楽天カード株式会社ですが、市場のシェアや会員数といった具体的な成果はどうでしょうか。

カード会員数が2000万人目前

2019年11月7日、楽天の2019年1~9月期の決算説明会において、楽天カードの有効会員数について触れられています。

楽天カードの有効会員数はなんと1800万人を突破。(※3)

10月から始まった消費税の増税や、キャッシュレス決済の推進が大きな追い風となり急激な会員数増加が実現しました。

一般的には敷居の高いイメージの強いクレジットカードですが、楽天カードでは親しみのあるキャラクターの「お買い物パンダ」を採用することで硬いイメージを払拭しています。

また、同決算説明会において楽天の三木谷社長によりますと、増税を目前にした9月にはカードを使った決済額が跳ね上がったとも。

驚くことに、増税後の取扱高もペースが落ちることなく成長を続けているとのことで、楽天カードの快進撃はとどまることを知らない様子です。

楽天カード、現状と今後の予測とは

楽天カードは、2017年の4月~9月期においてクレジットカードの取扱高トップとなりました。(※4)

それまでのクレジットカードといえば、大手都市銀行が発行する銀行系のカードに対する信頼度が厚く、主体となっていました。

しかし、一大勢力として急激に成長を遂げた「楽天」というグループのバックアップもあり、楽天カードがクレジットカードのトップに躍り出たのです。

クレジットカードの強みといえば、ポイント還元。

利用するサービスとクレジットカードの相性が良ければ、2~3%もの還元額を実現するカードもあります。

ここで楽天カードは、グループの本丸となる楽天市場でのポイント付与率を大幅に上げたり、楽天カード加入時のポイント付与など目玉となる特典を付与。

楽天市場での集客と、楽天カードのユーザー増加、双方にとって大きな相乗効果をもたらすものとなりました。

その結果、従来の銀行系クレジットカードと一線を画し、トップへと成長したのです。

では、楽天カードの現状について見てみましょう。

まずはどのようなサービスを展開しているかについて、楽天カードはさまざまな種類があり、ユーザーに対応できる柔軟性を持っています。

さまざまなカードの種類

一口に楽天カードと言っても、いくつかの種類があります。

●楽天カード
対応ブランド…VISA、MasterCard、JCB、AMEX
もっともポピュラーなタイプ。
2018年9月からはAMERICAN EXPRESSとの提携も始まったことで、4ブランドでのカード発行が可能になりました。


●楽天PINKカード
対応ブランド…VISA、MasterCard、JCB、AMEX
女性向けのクレジットカード。
基本的な機能は楽天カードと同じですが、さらにプラスした月額利用料を支払うことで、女性に嬉しいサービスをカスタマイズできるという特徴があります。
女性がかかりやすい特定疾病の補償・ケガの補償を行う保険を付帯させたり、楽天ビューティーを利用時の楽天スーパーポイントの付与などが行われます。


●楽天ゴールドカード
対応ブランド…VISA、MasterCard、JCB
プラチナカードよりもリーズナブルな年会費で、空港のラウンジを無料で利用できるゴールドカード。
利用可能額も通常の楽天カードの倍で、楽天市場でのショッピングでもポイントをお得に獲得できる特典があります。


このほかにも、楽天プレミアムカード・楽天ブラックカード・楽天ビジネスカードなどさまざまな種類のカードを発行しています。

女性向け・学生向けのカード、主婦やアルバイトでも持てるカードなど幅広いユーザーのニーズに応えている楽天カード。

その結果、顧客満足度10年連続ナンバーワンという輝かしい結果を残しています。(※5)

「楽天」というグループのバックアップ

「楽天」と言えば、何を思い浮かべるでしょうか。

多くの方は、日本最大級のオンラインショッピングモール「楽天市場」をイメージするのではないでしょうか。

ただ、楽天には他にもさまざまなサービスを展開しています。

・楽天ブックス
・楽天トラベル
・楽天チケット
・楽天証券
・ラクマ(フリマ)
・楽天レシピ
・楽天ビューティ
・楽天不動産
・楽天生命など

普段の買い物はもちろん、生命保険、旅行、娯楽、不動産まで広く手掛けている楽天。

その中で利用できるのが、楽天カード。

たとえば、楽天証券でクレジットカードでの支払い設定を行っておけば、投資をしながら楽天スーパーポイントを効率良く貯めていくことが可能に。

資産運用しながらポイントを貯められるため、自分のペースでお得に積み立てを始められます。

同じく、楽天生命にて保険料を楽天カードで支払うよう設定しておけば、通常の支払いで付与されるポイントに加えてボーナスポイントがもらえることも。

もちろん、貯まったポイントはまた楽天グループ内のサービスで使いまわすことができるため、楽天という大きなエコシステムを効率良く利用できるようになります。

中には、支払い方法が楽天カードでなければ利用できないサービスも存在しますので、ひとまずカードだけでも作っておくか…という方も少なくありません。

サービスの細分化、楽天カードへのメリット

前述のとおり、楽天グループには数えきれないほど多くのサービスが存在しています。

このサービスは買い物や保険だけでなく、たとえば電気やスマートフォンといった日々の暮らしに欠かせないものも含まれています。

「楽天経済圏」という言葉があるように、楽天のサービス内で生活に必要な商品やサービスを完結できるようになってきており、楽天のサービス同士がうまく連携しやすい工夫も。

サービスを小分けにすることで、ユーザーが参加しやすいという大きなメリットがあります。

これにより、楽天カードを利用する頻度も多くなることに。

楽天カードとキャッシュレス

2019年10月の消費増税に伴ってスタートされたのが「キャッシュレス・ポイント還元事業」です。

現金を使わないキャッシュレス決済を行う事業者に対し、ポイント発行のサポートを行うことで消費者の購買意欲を高める目的があります。

もちろん、楽天カードを含むクレジットカードでの会計もキャッシュレス。

前述のとおり、増税後も楽天カードの取扱高が衰えることはなく増加傾向にあるとのこと。

また、楽天でのキャッシュレスといえば「楽天ペイ」というサービスがリリースされています。

楽天ペイはオンラインでも実店舗での支払いでも、登録しているクレジットカードの情報を使ってすぐに支払いができるという決済サービス。

楽天のアカウントに紐づけているクレジットカード情報を利用するため、多くのユーザーが楽天カードをそのまま楽天ペイにて利用できるということに。

このように、より楽天カードを利用できる場が広がっていくことで、楽天カードのエコシステムが順調に拡大することは確実でしょう。

楽天カードの今後について

楽天カードは今後さらに「楽天市場」や「楽天ペイ」といったサービスのほか、新しく登場するであろうサービスとの掛け合わせが期待されています。

そのひとつとして2020年春に利用開始予定となっているのが、楽天ペイアプリから交通系ICカード「Suica」の発行やチャージです。(※6)

全国の鉄道約5,000駅・バス約5万台・交通系電子マネーとして、コンビニをはじめとした約60万店舗での支払いに利用できるようになります。

楽天ペイに登録している楽天カードを利用し、クレジットカード決済によるSuicaへのチャージが可能に。

Suicaへのチャージに対応しているクレジットカードは楽天カードのみのため、実質的に楽天カードの利用先が増えたということになります。

特にSuicaは毎日の通勤・通学で利用されるほか、立ち寄ったコンビニで新聞や朝食を購入するときにすぐ利用できるため、汎用性が高いことが特徴です。

その支払いに楽天カードが利用できるようになるということで、さらに取扱高が増えることが予想できるでしょう。

参考文献

(※1)楽天「株式会社あおぞらカードの株式譲受について基本合意」
【https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2004/0827.html】

(※2)楽天カード「新社名「楽天カード株式会社」取締役及び、役員人事のお知らせ」
【https://www.rakuten-card.co.jp/corporate/press_release/20110801/】

(※3)日本経済新聞
【https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HQZ_X01C19A1000000/】

(※4)日本経済新聞
【https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2546449009012018EE9000/?n_cid=SNSTW001】

(※5)楽天カード「楽天カード、新たなオウンドメディアをオープン」
【https://www.rakuten-card.co.jp/corporate/press_release/20190221/】

(※6)楽天「楽天とJR東日本、キャッシュレス化の推進に向けて連携」
【https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190605_ho01.pdf】

With the cooperation of yana0918
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