エポスカード

エポスカード(出典:株式会社エポスカード)

エポスカードを発行しているのは、東京都に本社を構える株式会社 丸井です。

創業1931年以来、二度の赤字に転落するも時代のニーズを読み取り革新を遂げ、その他あらゆる窮地を切り抜けてきた同社は、日本で初めて「クレジットカード」を発行したことでも有名な企業です。

首都圏を中心としたファッションビル等の商業施設」を展開することでよく知られています。

1 特徴・概説

エポスカードについて知る前に、まずは同社の成り立ちについて知っておきましょう。

株式会社 丸井のルーツは、家具の割符販売でした。創業者の青井忠治は、1歳の時に父が事業破綻、2歳ではしかで左目を失明。その後は10歳で母を失い、11歳で父も帰らぬ人となるという、まさに次から次へと悲劇に襲われ苦労多き人生を歩んできた人です。

そんな彼は1922年に富山から上京。月賦販売商「丸二商会」へ入社。初めのうちこそ、田舎者と馬鹿にされていましたが、その後すぐに頭角を現し、瞬く間に昇進、店長の座へと上り詰め、月賦百貨店の草分けとして「丸井商店」を開きました。

時代のニーズをいち早くキャッチし業務へと展開。1960年には日本で最初のクレジットカードを発行、1965年には東証第一部への昇格を果たします。1981年には「消費者金融事業」も開始しました。

さらにその名を世に知らしめた戦略は1972年より展開された若者をターゲット層に置いたアパレル・ファッション中心の小売業への転換でした。当時は月賦販売といえば、家具等が主でしたが、手持ちのお金が少ない若者のニーズにハイセンスなファッションを月賦販売することで新たな月賦販売の可能性を見出したのです。

店舗の中身は、ファッションを軸に、家具・眼鏡・宝石等。中でも同社の特徴は、自前ブランドで多くの商品を手掛けていることです。これは今日でも国内に25店舗を展開し、若者達のシェアを得ている要因でもあります。

自社ブランドは下記の通り

・ビサルノ・・メンズビジネス

・アールユー・・レディース

・マルイモデル・・大きいサイズ専門レディース

・ヴェリココ・・レディース靴

・レッドシューズ・・レディース靴

・フォードットウォッチ・・時計

・スタジオゼロワン・・レディースシーズン&オケーション

・良眼工房・・食品

・まるい食遊館・・食品

・フィネステリア・・メンズギフト・デイリーグッズ

その他多数。

以前展開していたブランド・ショップ

・タスタス・・レディース

・インザルーム・・インテリア

・オンボード・・メンズカジュアル

・ナルーカ・・サーフ

・シャンデリーク・・アクセサリー

・フォーハートジュエリー・・アクセサリー

・アイスクエア オブティーク・・眼鏡

・ジュール アン ジュール・・アクセサリー

・ココニー・・ファッション雑貨

・ウェルト・・紳士靴

・クロスドロワー・・複合専門店

また、2000年のTOKYO‐BAYららぽーとへの出店を契機に自社ブランド専門店を自社グループ外のショッピングセンターへもテナント出店や単独出店させています。ただし、中には早々に撤退したものも多く結果は全てが良好とは言い難いのが現状です。中でも、マルイのシューズは比較的多くの外部店舗で展開されています。

他にも自社ブランドを特別価格で提供する「マルイアウトレットストア」も各地で展開しています。このような事例から、「ファッションの丸井」としてのイメージが世間的には深く浸透しています。けれども同社はあくまでも金融事業を業務の中心としており、1980年代、若者にとって「丸井の赤いカード」はなじみの深いカードでした。お金はないが、オシャレがしたい。そんな、手持ちのお金の少ない若者に夢を見させてくれていたカードといえます。

同社のカードは、自社店舗での支払いに用いられ、一括はもちろん分割でも対応可能な点が特に若者の支持を受けたものと思われます。分割支払いの際に発生する手数料は同社の財源の大きな役割を果たしていました。1961年、JCBが本格的クレジットカードを発行しだしたのとほぼ同時期から同社も本格的にクレジットカードサービスを展開していくことに。

当初は口座振り込みによる返済方式ではなく、丸井の店頭での直接支払いもしくは集金員に支払うシステムが随行されていました。現在では口座引き去り方式が主流ですが、今でも店頭のカードカウンターでの返済も可能です。

長らく自社店舗のみでの使用に限られていましたが、他のカード会社と業務提携し、多店舗での利用も可能となりました。2006年にはハウスカードから脱し、VISA付帯であらゆる不耐性を身に着けた「エポスカード」へと刷新されています。また、2004年にはカード事業会社として草分けされています。

また、伝記「景気は自らつくるもの」にもあるように創業者の青木氏は、とにかく営業戦略に長けており、テレビや雑誌といった宣伝にも他店より真っ先に目を付け、1990年代前半までは100本近くの番組を提供、幅広い世代に行け入れられる番組を広く提供していました。

今日に至っては、世界の共通課題である環境問題にも企業として打開策を実施していく等、常に進化を遂げています。

今回は、そんな注目すべき企業「株式会社 丸井」の「エポスカード」に主に焦点を置き、グループ全体からその歴史と現状、今後の動向を見ていきましょう。

2沿革

1931年2月 青井忠治が「丸二商会」からのれん分けし、独立。中野区桃園町に開店

1935年4月 商号を「丸井」と改称

1936年10月 旧中野本店所在地に店舗新設

1937年3月 「株式会社丸井」を設立

1941年7月 戦争中の商業活動規制により、全5店舗が一時閉鎖に追い込まれる

1946年~ 戦争が集結し、店舗での営業を徐々に再開

1955年2月 5か月払い方式を10か月払い方式に改定

1960年1月 「月賦」という呼び名をクレジットへ変更

1960年3月 日本最初のクレジットカード発行

1960年10月 丸井運輸株式会社・現ムービング設立

1963年4月 東京証券取引所市場第2部に株式公開

1965年6月 東京証券取引所市場第1部に昇格

1966年1月 スクラップ&ビルド政策を本格スタート

※スクラップ&ビルドとは、老朽化・非効率化した設備を廃棄・廃止して新たに刷新された生産施設・行政機構に置き換えること。

1966年8月 業界で初めてコンピュータ導入

1968年3月 ご来店払い制度「クレジットメイト」システムを全店で実施

1970年1月 月賦業界トップに

1971年1月 丸井コンピュータセンター完成

1971年4月 株式会社 丸井ボウル設立

1971年12月 銀行自動払い制度導入

1972年5月 丸井中野本店開店。【ファッションのA館とインテリアのB館の2館体制】

他に、マルイ屋上公園・味の食堂街・マルイボウル等も同時にオープン。キャッチコピーは「新しい中野駅のソバです 丸井です」でした。駅の近くや人の集まりやすい場所に店を構えるという開拓法は後の店舗展開にも見られる同社の手法です。

1972年8月 丸井川口店開店

1972年9月 マルイ自由が丘店開店

クレジットメンバーズ制度発足

その後も続々と首都圏を中心に、店舗を展開していき、若者の熱い支持を得ていきます。

1973年 「OIOI」キャンペーン開始

1974年11月 業界初となるPOSオンライン信用照会システムスタート

1975年9月 赤いカードの店頭即時発行システム開始

「丸井のカードはお持ちですか?」が、同店舗で買い物をする際の合言葉になりました。

1981年2月 小口消費者ローンの取り扱いスタート

1981年5月 新クレジットシステム「お買い物も、お支払いも1,000円から」スタート

1982年10月 日本初となるサービス商品専門店「新橋センター」開設

1983年8月 現金建値制導入。さらにノーダウン・システムをスタート

1984年9月 エムアンドシーシステム設立

現在では主にソフトウェア開発・データセンター事業・コンピュータ運営等を行っています。

1985年3月 AS(アメニティ・オブ・ショッピング)運動スタート

1987年7月 株式会社シーエスシーサービス(現マルイファシリティーズ)設立

1988年9月 カタログ通販誌発行開始

1989年3月 初の駅ビル出店

1990年7月 ライセンス制度スタート

1990年9月 M&Cシステムセンター開設

1991年1月 30期連続収増益達成

1991年9月 「エムワンカード」発行

世界中のVISAもしくはJCB加盟店での利用が可能に。ただそのぶん入会審査が厳しくなり、不人気でした。

1994年9月 「マルイカード」発行

2000年には名称を戻しています。

1995年2月 エムワンカード(現エポスカード)が消費者金融事業を開始

2000年1月 ホームページ「マルイウェブサイト」開始

2000年10月 新「赤いカード」発行 同時にキャッシングのリボ払い方式スタート

スイッチカードという種類のカード。クレディセゾン・VISA・Master・JCBの加盟店で使用可能に。ただし支払いが丸井へのものと、加盟店へのものに分かれてしまい、使いにくいカードでした。

2001年1月 就活生向け優待サービスGALA@DEBUTカード発行

2003年10月 グループ一体となった経営体制へ移行

2004年10月 カード事業会社「マルイカード」設立・新営業システムの導入開始

2004年11月 債権回収業務会社「エムアールアイ債権回収」設立

2005年3月 マルイカードがビザ・インターナショナルよりスペシャルライセンシー(直接発行権)を取得

2006年3月 「エポスカード」発行

国際ブランドVISA付帯で加盟店がさらに増え、国内はもちろん世界でも通用できる国際カードへと発展しました。さらに特典も倍増。これによって、会員数はさらに増えることになりました。

2007年10月 丸井が持株会社へ移行、商号を株式会社 丸井グループに変更

       シーエスシーのホームサービス事業の領域を拡大するため「マルイホームサービス」設立

2008年2月 初の企業コラボレーションカード発行

2008年8月 中国での小売セグメントの拠点「丸井商賀(上海)有限公司」設立

2008年10月 仕入れ・販売子会社を全て株式会社 丸井へ統合

2010年11月 楽天株式会社と業務提携

2014年9月 エポスカード公式アプリ開始

2015年2月 丸井グループの株価が7年4か月ぶりの高値。東証1部の値上がり率でトップ

2017年3月 エポスカードの「ApplePay」対応開始

2017年8月 仮想通貨ビットコイン決済サービスを試験導入

2018年2月 「健康経営銘柄」に初めて選定

2018年3月 温室効果ガス削減目標が国内小売業界で初となる「Scoence Based Targets イニシアチブ」認定を取得

2018年7月 再エネ100%を目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟

2018年8月 「JPX日経インデックス400」構成銘柄へ初めて選定

       Tsumiki証券のサービスがスタート

2018年11月 日本の小売業界で初めて「気候関連債務情報タクスフォース」の提言に賛同

2019年1月 日本の小売業界で初めてCDPより「気候変動Aリスト」企業に認定

2019年3月 「新・ダイバーシティ経営企業100選プライム」に初めて選定

2019年4月 株式会社エイムクリエイツの「モディ事業」を株式会社 丸井へ統合

2019年5月 住友林業株式会社と業務提携

       サステナビリティ委員会設置

       「共働き子育てしやすい企業2019」グランプリ受賞

3 データ

・商号 株式会社 丸井グループ

・本社所在地 東京都中野区中野4丁目3番2号

・創業 1931年2月17日

・会社設立 1937年3月30日

・資本金 359億20百万円

・事業目的 小売事業、フィンテック事業をおこなうグループ会社の経営計画・管理等

・社員数 5,326名 2019年3月末時点

・発行済み株式総数 2億2,366万株

・業績 グループ総取扱高:2兆5,396億31百万円

    売り上げ収益:2,514億15百万円

※2019年3月期時点 

・店舗数 マルイ・モディ 関東を中心に25店舗

・グループ会社 小売事業、フィンテック事業、空間プロデュース・商業・広告事業、トータルファッション物流事業/ネット通販サポート事業、情報システム事業、総合ビルマネジメント事業、不動産賃貸事業、債権回収事業、少額短期保険事業、証券事業、グループ会社サポート業務

小売事業

株式会社 丸井

・会社創立 2007年10月1日

・資本金 1億円

・営業目的 小売・店舗事業、通販販売事業、専門店事業(自主・PBの運営・開発)

・社員数 2,162名

・本社 東京都中野区中野4丁目3番2号

フィンテック事業

株式会社 エポスカード

・会社創立 2004年10月1日

・資本金 5億円

・営業目的 クレジットカード業務、クレジット・ローン業務

・社員数 1,365名

・本社 東京都中野区中野4丁目3番2号

4現状と今後の動向

エポスカードを持つメリットは

・入会金・手数料が無料

・マルイの店頭で気軽に発行できる

・海外旅行傷害保険自動付帯

・マルイの店頭で使うとポイント還元率がいい

・マルイ以外のお店でも使用可能

・マルコとマルオの7日間で10%割引

・海外旅行などの優待サービス

・電子マネー対応

・入会特典として、その日から使える2,000円分クーポンがもらえる

等多数!マルイをよく訪れるという方は持っておきたいカードですね。特に海外旅行保険が自動で付いてくることは大きなポイントといえます。一般カードの他にも、プラチナカードやゴールドカード等、特典のアップするカードもあります。

また1・2回払いやボーナス払いで分割支払いを利用すれば、手数料もかかりません。18歳以上の方であればほぼ誰でも申し込みが可能です。ポイントが貯まるとマルイでの利用やスターバックス、モンテローザ等様々なお店で換金して使うことができるのも魅力です。

ただ、エポスカードにはデメリットもあります。それは、店舗での基本のポイント還元率が低いことです。また、海外旅行付帯補償は90日以上の旅行には使えないので海外でのロングステイを考えられる方にはやや物足りないですね。

他にも家族カードが発行できないので一人一枚契約しなければならないという不便性もあります。ただ、総じて見てみても、メリットのほうが高いカードといえます。

今後はさらにキャッシュレス決済が世の中に浸透していき、カード会社同士の争いも激化していくでしょう。その中でエポスカードに必要な改善策があるとすれば、ポイントの還元率を上げていくことと思われます。エポスカードはサブカードとしては最強ですが、メインカードとしてはまだまだ物足りない部分があります。今後、この還元率を上げていけば、さらに最強のカードとなっていくことと思われます。

いかがでしたか?元祖赤いカード・エポスカード並びに株式会社 丸井のすごさがよくわかって頂けたでしょうか?

エポスカードへの口コミを見てみると、やはりそのメリットの幅広さと年会費無料・即時発行OKという点に高レビューが多く寄せられていました。今後も益々跳躍を見せていってくれそうですね。

With the cooperation of youtube06934501
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