割賦販売法

割賦販売法とはクレジットカードにおけるショッピングの領域に関係する法律です。
1961年(昭和36年)に制定・施行されました。

割賦販売法第一章第二条一による
「割賦販売」の定義は
『購入者から商品若しくは権利の代金を、又は役務の提供を受ける者から役務の対価を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領すること(購入者又は役務の提供を受ける者をして販売業者又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)の指定する銀行その他預金の受入れを業とする者に対し、二月以上の期間にわたり三回以上預金させた後、その預金のうちから商品若しくは権利の代金又は役務の対価を受領することを含む。)を条件として指定商品若しくは指定権利を販売し、又は指定役務を提供すること。』
つまり、支払期間は2ヶ月以上、分割回数は3回以上、この2つの条件を満たすものが対象となります。

割賦販売法の目的は(割賦販売法第一章第一条)
『①この法律は、割賦販売等に係る取引を公正にし、その健全な発達を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通及び役務の提供を円滑にし、もつて国民経済の発展に寄与することを目的とする。
②この法律の運用にあたつては、割賦販売等を行なう中小商業者の事業の安定及び振興に留意しなければならない。 』

割賦販売法に規定されている主な事項は
①割賦販売条件の表示
・現金販売価格
・割賦提供価格
・支払の期間及び回数
・手数料の料率
・商品の引渡時期(前払式割賦販売の場合)

②書面の交付
・商品若しくは権利の割賦販売価格又は役務の割賦提供価格
・賦払金(割賦販売に係る各回ごとの代金の支払分)の額
・賦払金の支払の時期及び方法
・商品の引渡時期若しくは権利の移転時期又は役務の提供時期
・契約の解除に関する事項
・所有権の移転に関する定めがあるときは、その内容
・弁済金(リボルビング払い)を支払うべき時期
・前号の時期に支払われるべき弁済金の額及びその算定根拠
・前各号に掲げるもののほか、経済産業省令で定める事項

③契約の解除(クーリングオフ)
クーリングオフに関しては補足も加えてご紹介させて頂くと、
・店舗外販売や訪問販売で、購入の申し込み・契約をした消費者に、一定期間内ならば違約金を支払うことなく無条件で契約の解除、申し込みの撤回を認める制度。
・クーリング・オフの期間は、クーリング・オフについて書面で知らされた日から起算して、訪問販売8日間、電話勧誘販売8日間、特定継続的役務8日間、マルチ商法20日間、業務提供誘引販売20日間。
・店舗外販売や訪問販売といった不意打ち的な営業に対する弱者保護の規定であり、営業所での購入など通常の商取引では対象にならないケースは多い。
・クーリングオフは「書面で行う」と法律で定められており、内容証明郵便で配達証明をつけて出すのが最も確実。
④契約の解除等の制限
・割賦販売業者は、契約代金の支払の義務が履行されない場合において、20日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、支払の遅滞を理由として、契約を解除し、又は支払時期の到来していない契約代金の支払を請求することができない。
⑤契約の解除等に伴う損害賠償等の額の制限
・契約が解除された場合には、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても、当該契約に係る支払総額に相当する額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者に対して請求することができない。
⑥支払停止の抗弁
・購入した商品・サービスなど販売店に生じている問題により、この契約代金の支払いを請求するクレジット会社への支払いを停止できる。
⑦割賦購入あっせん業者の登録
・経済産業省に備える割賦購入あつせん業者登録簿に登録を受けた法人でなければ、業として営んではならない。つまり、汎用クレジットカードはこの規定の対象となる訳です。

定められている項目は多岐に渡っておりますが、割賦販売法を一言で言うならば、「消費者の保護」と「割賦販売業者の安定・振興」とのバランスを取り持つ法律と言えます。

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