アメリカ合衆国など米国圏ではチップの習慣が根強くあります。キャッシュ(現金)で直接渡す場合のみならず、最近では請求金額にチップを含み含ませるケースが増えています。
その時のクレジットカードでの一般的な支払い方法についてご紹介致します。
下記は飲食店での例になります。
①テーブルには担当者が決まっており、高級な飲食店ではなくとも、日本でのようにレジにて支払いをすることは通常ありません。食事終了後、テーブルにて担当者に「Check」の旨を伝えます。
②代金明細を確認後、クレジットカードを渡します。
③担当者が、クレジットカードを返し、複写式の打ち出したクレジットカード伝票へのサイン等の記入を求めてきます。
④請求金額(Sub Total)、Service Charge等を確認。「Tip(若しくはGratuity)」、「Total」欄が空欄の場合、記入します。「Tip」の目安は利用代金(Amount)の15%(10%~20%)。「Service Charge」が請求に含まれている場合、受けたサービスがその額以上だと思えば、その差額分を「Tip」欄に記入します。
記入例:
利用金額が$100、Service Chargeは10%、SUBTOTAL:110.00ならば、
TIP:$5-
TOTAL:$115-
金額の頭と尻に “$” と “-” を付けられるほうが良いでしょう。
「Total」欄の空欄は絶対に避け、「Tip」欄も加算額がない場合でも、“×”(バツ)マーク等を記入します。“**%”(**は数字)、“N/A”や“$0-”等、人によりその記載方法はマチマチですが、目的は、意味を伝え空欄を無くすことであり、好みです。
⑤Signature(署名欄)にカード裏記載のサインと同じサインを署名し、複写式の2枚目(Customer Copy)を受け取り、1枚目(Merchant Copy)は担当者に渡します。担当者が近くにいない場合はテーブルに置いておきます。
以上になりますが、多くの方が疑問に感じるのは以下の2点ではないでしょうか?
1.クレジットカードを機械に通した後で、なぜ、空欄があり、「Total」欄の記入をするのか?
2.「Service Charge」が請求に含まれているのに、なぜ、「Tip」欄があるのか?
「1」についてですが、伝票を打ち出した段階で確定ではなく、サイン記載後の伝票を基にクレジットカード会社に請求を出します。
「2」は様々な意見がありますが、「15%」を目安にその差額分を記載するほうが無難かと思います。ただし、多くの旅行ガイドブックではチップ不要と指南されています。
なお、注意点ですが、金額が誤っている場合でもサインをしてしまえば契約成立であり、後から取り消しは出来ません。
また、売上票の「お客様控え」は必ず保管してください。万が一、後日クレジットカード会社からくる請求金額が異なる場合の反証書類となります。
この場合、クレジットカード会社に規定の期間内に連絡をすればその額の引き落としはされません。